社員に指示を受ける

最近、社員から指示を受けることが増えてきました。

一応、私社長なので、普通に考えると「えっ?」ということになるかもしれませんが、私はとても良い方向に進めていると感じています。

 

うちの会社は、社員数4名の小さな会社です。組織とは呼べないくらいの小さなグループです。これまではプロジェクトごとに担当者を決めても、私が多くの仕事の管理をし、社員に細かく指示を出していました。 

 

10年以上そのスタイルは変わりませんでした。その理由は

「とても社員はまだ任せられない」と思っていたからです。

 

役所に申請する書類を作る場合、細かい制度変更などを追いかけて、微妙な言い回しなどを入れないといけないことも多く、これまでの経緯や様々な経験を踏まえて書かないといけないので、私しか出来ない仕事だと思っていました。

それが、近年、変わってきました。それぞれの仕事を担当者にやってもらうようににしました。・・・なんて書くとカッコイイですが、実際は、契約上の規定や、私の時間や能力の限界などにより、やむを得ずそうなった部分もあります。

 

いずれにしても、結果はとても良い方向に行きました。

 

それぞれの担当者が、主体性と責任を持って業務に当たってくれる割合が急激に増えました。

「何をしましょうか?」ではなく

「これをこのようにやろうと思いますがよいですか?」

というような連絡に変わってきました。私は確認して承認するだけです。

 

任せて大丈夫との確信を得たのは、先日あった監督機関からの監査対応の時です。

前の週に「来週の木曜日に伺います。経営者の方が対応していただく必要はありません。」と、突然の連絡を受けました。私はだいぶ前に出張が決まっていてその日は不在です。

以前なら、その出張の予定を変更してもらうか、調査の日程を変更してもらうように交渉したでしょうが、今回は思い切って、その仕事の書類制作と管理を担当しているパートの女性スタッフに任せてみることにしました。

 

結果は、Okでもなく、Goodでもなく、Excellentな対応でした。

 

とても感動しました。そして、反省しました。これまで社員の能力の限界を作っていたのは私だったのではないかと。

 

それぞれのスタッフが、自律して業務を進めるようになっても、スタッフの数は変わりません。相変わらずギリギリです。

イベント的なことの当日の運営は私も含めて全スタッフ総動員で対応し乗り切ります。

  

段取りや役割分担も担当スタッフが決めて指示します。そういうときは私は、社長ではなく、その業務の一スタッフとして、コピーを取ったり、受付だったり担当スタッフの指示を仰ぎながら自分の役割をこなします。

 

それが、私が最近、社員の指示で仕事をすることが増えてきた理由です。


 

人に指示されたり、誰かの言うことを聞くのがイヤで、自分で会社を始めたのに、16年経ち、指示を受けて仕事するのがとても気持ちよく感じるとは不思議なモノです。

この社員たちと一緒にいい仕事ができるよう、一番頑張らねばならないのは私です。

 

全員の不安を取り除き、自信と勇気とエネルギーに満ちあふれ「みんなで、あそこに行くぞー!」とゴールを指し示せるリーダーになりたいと思います

 

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