ウーマン・オブ・ザ・イヤーから分かる成功の条件

今月号の日経ウーマンで、ウーマン・オブ・ザ・イヤーが紹介されていて、受賞した32名の女性が紹介されています。

 

そこに各受賞者の人生グラフが載っています。横軸が時間、縦軸が幸せ度(?)で、幸せな時を+側、幸せで無いときを−側にした折れ線グラフです。大きくグラフが変化するところには、その理由的なものが書かれています(就職、転職、結婚、出産など)。

 

それを見ると、ほとんどの人が−側にはグラフが入っていないのです。悪くて、±0、あとはずっとプラス側です。

 

これが何を意味するのか?

「みんな恵まれた人ばかりなんだ」

と思いますか? それは大きな間違いです。ウーマン・オブ・ザ・イヤーに選ばれるような人たちですから、みんな人並み以上の苦労もして、努力もしています。でも、本人はそれを苦労や努力と感じていないということです。

 

運がよいとか、幸せというのは、本人がそう思いこむだけでなれます。そして、「私は運が良い」「私は幸せだ」と常に思っている人は、本当に運がよいことも起きるし、幸せになれます。

 

その一つの証明が、今月号の日経ウーマンに載っている人生グラフだと思います。

ヘアサプライ・ピア 佐藤さん

先日、ヘアサプライ・ピア佐藤さんとお会いする機会がありました。

 

佐藤さんは、日経ウーマンのウーマン・オブ・ザ・イヤー2009のキャリアクリエイト部門5位に選ばれた人です。お会いしたのは、その授賞式の(後の祝杯?)の数時間後でした。

お話しできたのは短い時間でしたがとても楽しい時間でした。

 

事業については、ピアホームページや、佐藤さんのブログに詳しく書かれているので、そちらをご参照下さい。簡単に言うと、抗ガン剤の副作用で悩む女性に、専用のカツラを提供したりカウンセリングしたり、トータルでサポートしてQOLの向上のお手伝いをされています。

 

お話ししていて、共感を持てたのは、「自分のキャリアの一貫性が他人に理解されにくい」という点です。佐藤さんは、苦労して大学に入ったら大学を辞め、留学したり、広告代理店に就職して、看護師になって、美容室経営・・・確かに全く一貫性が無いように見えるのですが、実際、現在の自分の位置に来るには、全てが必要なキャリアであって本人としては、自分のルールというか考えに従ってぶれることなく、進んできているのです。

私も、仕事の内容(普段の生活で最も時間を費やすことがら)は、日々変わっていますが、自分としては一本の道を歩いているつもりです。でも、他人にはそう見えないようです。これを普通の人が理解できないことや、こういう人を一般的に「おかしな人」と呼ぶことに気がついたのは最近です(笑)。

 

佐藤さんも、恐らく一般的には「おかしな人」に分類される人だと思います(佐藤さんすみません)が、私にとっては、それが一緒に仕事ができたらいいなと思える最大の理由になります。

困っている人の役に立つ仕事、世の中のための仕事であれば、なおさらです。

恐竜が滅亡してもネズミは生き抜いた

アメリカのビッグ3と呼ばれる自動車メーカーが瀕死の状態です。公的支援が一部確定しましたが、どうなるかは余談を許せない状況です。

 

なぜ、こんな状態になってしまったのか。

営業方法が良くなかったのか、財務戦略が良くなかったのか、もっとおおざっぱに言ってしまえば、経営方法が悪かったのだと思いますが、細かいテクニカルなミスについては私はよく分かりません。

しかし、ビッグ3が凋落した理由を一言で言うと「ラクをしすぎた」ことではないかと思います。

ピックアップトラックという大型で利益の大きい車をどんどん売って、基本部分は同じで、多シリーズやグレードの商品をどんどん作り、ますます利益率がよくなっていたのが、私の言う「ラク」ということです。

決して、ビッグ3が研究開発をしていなかったわけではありませんが、「ものすごく安くガソリンが買える広大な土地のアメリカで人気の出る車」それを「安く作り、横展開もして、ますますコストを下げる」ということを長年続けていたら、ガソリンが暴騰し、世界金融危機が起き、ビッグ3繁栄の大前提が崩れてしまったのです。

 

温暖な気候で、大量の食料がある時代に、どんどん巨大な体に進化していった恐竜が、巨大隕石の衝突を機に起きた気候変動に対応しきれず、滅亡したのと同じです。

 

恐竜が世界を支配していた頃、地味にコソコソと生きながらえていた哺乳類は、気候変動にも対応し、生き延びました。

 

未曾有(みぞゆうではありません)の金融危機から始まった大不況も、これまでラクに儲けていて、さらに効率よく儲ける方法を考え進化し、さらに儲けていた大企業がドンドン倒れてゆくことでしょう。

そんなときに、生き残り、次の時代の主役になるのは、大企業が最高益を毎年更新しているようなときにも、あまり儲からず必死に生きながらえてきた中小零細企業です。

 

そうです。やっぱり「待ってました大不況。よくぞ来てくれた大不況」です。

 

生まれて初めて街中のカーチェイスを見ました

今朝は、PAL研究会の朝食会だったので、いつもより早く家を出ました。6時頃、多治見市内で信号待ちをしていると、後ろからパトカーのサイレンの音が聞こえてきます。

バックミラーで確認したら、猛スピードの軽トラをパトカーが追跡しています。軽トラは蛇行しながら私の車に近づいてくるので、信号は青に変わりましたが動かずに止まっていました。

事故に巻き込まれたらいやだなぁと思いながらも、生まれて初めて見る生カーチェイスにちょっとドキドキしながら見てました。私の車を追い越した軽トラは、交差点を直進すると思いきや、横断歩道のところから歩道に入り、歩道を走ります。その斜め後ろの車道をパトカーが追跡・・・。そのだいぶ後ろを、私が追跡(?)。

 

その先で、軽トラがショッピングセンターの駐車場内に入り、パトカーと共に見えなくなりました。

【本の感想】嘘つきアーニャの真っ赤な真実(米原万里)

このところ本の感想は、米原万里さんの著書が続いていますが、一応今回で一区切りです。「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」は、前回の「魔女の1ダース」などに比べて、重い話題というか、歴史や国家などについて考えさせられる本です。

 

3編の話から構成されていて、どれも、米原さんが在プラハ・ソビエト学校に通っていた頃の友達の在学中のエピソードから始まり、数十年後に再会し、その間のそれぞれの人たちの人生が語られています。時代や国や、国際的な駆け引きに翻弄され波瀾万丈の人生を送り、それぞれ、必死に自分を(武力的にと言うより精神的に)守る姿には、国や民族、愛国心、そして、そもそも人間とは、とか、人生について考えるきっかけをあたえてくれるものです。

米原さんが在学していたプラハ・ソビエト学校には東側の国を中心に50カ国もの国籍の学生が通っていたそうです。当時、東側の国々で海外に住んで、海外の学校に通っている子どもというのは、親が共産党の幹部などがほとんどで、国作りというか歴史に関わっているような人たちです。

その辺りの話を読むと、歴史の授業では、習わない深い深い歴史に興味を持つきっかけとなる本かもしれません。特に1989年のベルリンの壁崩壊以降の東側の国々については非常に興味深い話が多かったです。

 

本のタイトルにもなっている、「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」という話では、ルーマニア人のアーニャが主人公の話です。彼女はクラスで一番、自国を愛し、共産党のスローガンを本気で信じて、それをみんなに自慢するような子でした。しかし、アーニャの親は共産党の特権階級の人で、とてつもない贅沢な暮らしをしていました。いわゆる共産党が掲げていた不平等のない社会、労働者のための国というようなスローガンとは全く違う生活です。

数十年後に再会したとき、(クラスで最も共産主義思考の強かった)アーニャはイギリス人と結婚してイギリスに住んでいるのですが、そこに至るまでの、アーニャの変化、アーニャの両親の葛藤、共産主義体制の矛盾、ヨーロッパでの民族問題などなど(実はアーニャはユダヤ人だった)、興味深く考えさせられることが盛りだくさんな本です。

私がこの本を読んでいるとき(特に第二編の嘘つきアーニャの真っ赤な真実の後半)、半ページ読む毎に、ネットで検索したり、歴史の本を開けたりしながら、国や民族の歴史的背景や、人物のつながりなどを調べながら読んだため、実際、この本を読み終わるまでに、この本の2倍くらい文章を読みました。

 

今も民族問題が絶えないヨーロッパ諸国についてや、旧東ヨーロッパ諸国の近代史(特に1980年以降)などに興味のある方には、ぜひオススメの一冊です。


嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)
嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫) 米原 万里

おすすめ平均
stars民族・人種の理解に
stars発見したのだが、
starsまっさらな自分になれる本。
stars政治に翻弄されながらも、それでも子供は育つ
stars小説以上にエキサイティング

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