【本の感想】青年社長(上)(高杉良)

今更という感もありますが、高杉良の「青年社長」を読みました(まだ「上」だけですが)。

この本は、株式会社ワタミ渡邉美紀さんの立志伝です。実名で書かれているので、とてもリアルです。

大学生の頃から、夢に日付を入れて、ちゃんと実現しているという話は、結構有名です。

テレビなどで簡単に紹介されているときは、「佐川急便で1年間働きお金を貯めて、起業し、10年以内に株式を店頭公開するという夢を実現した」というように、如何にも苦労することなく成し遂げたように言われますが、実際には様々な苦難を乗り越えて、現在に至っているのだと言うことが、本を読んでよく分かりました。

実は、私も企業前に佐川急便で1年働きました。しかも、貯金した金額も渡邉美紀さんと同じ300万円。

冒頭に出てくる佐川急便での仕事の様子は、私の時もほとんど同じで、懐かしく思えました。

 佐川急便の仕事が大変なことは、とても有名です。

私もそうでしたが、1ヶ月勤めると、もうベテラン組です。1日目の途中で逃亡する人もいました(笑)。

(今
は違うかもしれませんが、渡邉さんが働いていた頃や、私が働いていた頃は)働いている人の多くは何か強い理由があって、働いていました。ほとんどの場合、
それは後ろ向きな理由(事業に失敗したとか、結婚に失敗したとか)で、どうしてもお金を稼がなければいけないという理由です。

 つまり、仕方なく働いている人が多かったのです。そんな中で、「夢を実現するために働いています。僕の夢は・・・」なんてことを言おうものなら、大変な反感を買います。それで渡邉さんは相当いじめられたようです。

私は、オーストラリアの永住権が欲しいと言う理由で、ある程度のお金が必要になり、佐川急便で働くことを決めました。ただ、そのことは、あまり人には話さずに夢を心に秘めながら、1年間働きました。

渡邉さん同様、家族や友人には心配されましたが、夢を持ってそれに向かって頑張っているときと言うのは、あまり苦しみを感じません。なので、他人が思っているほど苦しい時間ではありませんでした。

夢や目標が無いことの方がよっぽど苦しいです。たぶん、それには耐えられません。

本の全体の感想は、下巻まで読み終わった後に、改めて書こうと思います。

上巻で一番おどろいたのは、奥さんとの結婚に至る話です。

別の人と結婚していて、何の不自由もなく、幸せに暮らしている人にプロポーズして、本人や旦那さんから「もう、二度と来るな」と言われたのに、最終的に結婚してしまったというのが、凡人には真似できないすごいところだと思いました。 

 

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