先日のセミナーの言い訳

先週、商工会議所の経営指導員向けのセミナーの講師をさせていただきました。

テーマは、中小企業の資金調達ということで、銀行からのお金の借り方や、公的な支援制度の紹介と具体的な手順だったり問題点だったりをお話ししました。

・・・が、ちょっと反応がイマイチだった気がします。私自身の未熟さも原因の一つですが、一応言い訳をさせていただきたい理由もあります。

 

このセミナーの依頼を受けたのは、岐阜商工会議所主催で、一般の経営者を対象とした資金調達セミナーの時でした。

「今回と同じ内容でセミナーをしていただけませんか?」

というような依頼で、引き受けました。ですので、私としては、基本的にはそのときの内容を元に、多少新しい情報を盛り込んで内容を決めたのですが、それが適切ではありませんでした。

 

経営指導員というのは、普段は一般の経営者に指導をされている立場の方々なので、基本的な支援制度などは当然ご存じのことが多く、セミナーでお話しした制度の紹介などは、既知のことばかり、退屈して当然です。

 

今回の反省は、事前に充分受講者の情報を得て、それに合わせた内容の組立をしないといけないという点です。

私のような肩書きも知名度もないセミナー講師にとっては、一度失敗すると二度と呼んでもらえなくなるので、失敗は許されません。しかし、とてつもなく幸いなことに、今回は来月同じ主催者のセミナーがあるので、今度は(今回比較的盛り上がった)、実際に公的な支援を利用した企業が、どのような苦労をして、どのような良いことがあったのかというような体験に基づいた話を大幅に増やしたいと思います。

ダイエット本が毎年売れることから学ぶこと

ダイエットに関する本は、毎年何冊も発売され、雑誌でも頻繁に特集されます。テレビ番組でも、特番があったり、情報番組の特集で紹介されたり、とにかく頻繁にダイエットに関する情報が出ます。

 

これは、いつでもみんなダイエットの情報を求めているということです。だから本や雑誌は売れ、テレビの視聴率が上がります。

 

でも、ダイエットというのは本来ものすごく単純なことで、根本原理は一言です。

摂取カロリーより消費カロリーを多くすればよい

 

食べる量を減らして、たくさんエネルギーを消費すればよいのです。極々シンプルです。

確実に減量できます。

 

このことは何十年も前から分かっている事実で、多くの人が知っている事実です。それでも、毎年新しいダイエット本が売れるというのも事実。

ここに実は、ビジネスを成功させる大きなヒントがあるように思います。

オーストラリアの生活でかなり驚いたこと

初めてオーストラリアに行ってから、最初の1週間は激安ホテルに滞在しましたが、その後はルームシェアしていました。

 

オーストラリアの場合、ワンルームマンションのようなものが少なく、借りられるマンションは、部屋が多いものがほとんどです。

日本式に言うと2LDKとか、3LDKというのが小さい方のマンションになります。独身の若者が独りで住むには、広すぎるし、家賃も高すぎます。ですので、普通はシェアメイトという同居者と暮らします。

 

シェアメイトの探し方ですが、もちろん、友達や知人からの紹介、学校や職場で知り合いの知り合いで探すこともありますが、新聞などに載せて募集することもよくあります。

私も新聞などを見て、応募したこともありますし、自分が部屋の持ち主(借り主)となって、シェアメイトを募集したこともあります。

広告を見てまず、 電話があり、少し話しをしてお互いに、OKと思ったら部屋を見に来てもらいます。そこで、ルールを説明します。トイレ掃除は誰がいつ行うかとか、今住んでいる人達の生活パターン(何時頃はシャワーが混雑するかとか)などを説明し、あと、当然家賃などの条件も話してお互いに合意すれば、保証金と家賃をもらって鍵を渡します。たったそれだけです。普通に考えるとちょっと怖いですよね。各部屋に鍵などありませんので、盗もうと思えば何でも盗めます。でも、シェアメイトにものを盗まれて逃げられた・・・という話しはほとんど聞いたことがありませんでした。

 

そんな環境で赤の他人が一緒に生活をするというのは、なかなか衝撃的というか、刺激的というか、おもしろいです。特に私の場合、いろいろな国籍の人と生活をしたので、文化の違いや、その違いを踏まえて平和的に共同生活を送る体験は、その後の仕事などでもとても役に立っていると思います。

 

シェアメイトとは、たいていの場合、男女を問わず、かなり仲良くなります。みんな貧乏だったので、留学生が帰国前、アパートを引き払ってから一週間だけ泊めて欲しいとか、シェアメイトの友達が遊びに来て、2,3日泊めて欲しいとか、常にいろいろな人が、泊まっていて、(日本式に言うと)3LDKの部屋でしたが、6人くらい同居していたこともあります。そういう雑多な感じというか、みんなでわいわいがやがやな感じが私はとても好きでした。

 

シェアメイト制度(?)は、オーストラリアに引っ越して最初に受けた文化的な衝撃でした。

【本の感想】90億の神の御名(アーサー・C・クラーク)

アーサー・C・クラークの短編集です。

本のタイトルは、その中の一つで、世界創世の秘密がわかると言われる90億の神の名前を記する作業をチベットの僧が挑戦している話です。本来何百年かかかって行う作業を最新のコンピュータを使って、数ヶ月で終わらせようとする話です。

 

他の作品も40年以上前に書かれたもので、中には今読むと、おかしな部分もあるのですが、それでも、当時にそこまで想像して書かれたのかと思うと感心します。

例えば、静止軌道にテレビ放送の中継基地の職員の話などは、その位置に衛星を置くことで、世界中を同時中継できるという理論は正しく、現在、静止軌道上にすでに人工衛星がたくさん回っています。でも、有人基地である必要はありません。無人で自動的に稼働させられる技術が確立しています。しかし、有人の基地を静止軌道上に置くことは今の人類には無理です。

1957年に人類が初めて人工衛星を打ち上げ、その12年後には人類が月の上を歩いていた事実から考えれば、その40年後には、月面に基地があったり、他の惑星を人類が探検していたりしているだろうと想像するのは当然かもしれません。

アーサー・C・クラークは、私の宇宙観、世界観、人生観を確立する上で多大なる影響を受けた作家です。

アーサー・C・クラークのもっとも有名な作品は、2001年宇宙の旅ですが、私はそれで、心をグッと引きつけられ、2010年、2061年を読み、モノリス、スターチャイルド、物質と意識などについてのアーサー・C・クラークの考えに共感し、人生観すら変わったと言っても過言ではありません。

そのあとで、過去の作品を読みました。過去の作品には、後に書く2001年シリーズ(?)につながるヒントが多く書かれていることを知りました。

 

この短編集にも多くの要素が含まれています。

また、考えれば考えるほど(想像すれば想像するほど)恐ろしく、怖くなる話もあります。恒星間移動ができるようになった人類が、ある白色矮星の惑星に行き、地下深くに埋められた遺跡を発掘する話などは、本当に怖かったです。

何十億年か後には、我が太陽も寿命が来ます。末期には巨大にふくらみ、地球は蒸発して無くなってしまいます。そのときもし、人類が恒星間を移動できるような技術を持っていなければ、人類も同じような運命をたどるしかありません。

仮に恒星間移動ができるような技術を人類が得たとしても、120兆年後には、陽子破壊によって物質がなくなるわけですから、スターチャイルドに変身(?)し、意識のみの存在にならなければ、やはり、何もかも無くなってしまいます。

 

マニアックな話になってしまいましたが、私は私なりのアーサー・C・クラーク作品の解釈によって、(大げさに言えば)とても人生が豊かになりました。本書もとてもおもしろく読めました。

鬼塚雅史氏「ネコの手が戦力に変わるとき」人材活用セミナー

今日は、夕方からPAL研究会のセミナーに参加しました。

 

とても興味深いお話しで、大変勉強になりました。

  • 仕事の担当を決めつけてしまうのは、社員の能力を限定してしまう
  • 社員は「時間」という貴重な資産を会社に投資している
  • 何もしなければ、社員は毎年エンプロイアビリティ(転職を可能にする能力)が下がってゆく。それを高めてあげることは経営者がすべきことである。そのことで、会社も社員も幸せになる
  • 社員が仕事をすることが目的になるようにするとよい

などが、心に残ったフレーズです。

仕事をしている時間というのは、人生において相当な時間になります。その時間を「生活のため」とか「収入を得るため」の手段であると考えて耐えるのは、つらいしもったいない。だから、仕事をすること自体が目的になると、幸せになる・・・というお話しが、ものすごくぴんと来ました。

 

また、講師の鬼塚さんが、自分は同じ仕事を毎日続けるのがとても苦痛で、少しでも楽をしよう、新しいことをしようと思っていると言われ、それも、私も非常に共感したのですが、でも、世の中には「毎日同じ仕事を続けることの方がよい」と考える人も多いことを認識すべきだとも言われました。特に日本人は農耕民族であるため、毎日、地味な仕事を続けることが苦痛でない人が多いのだそうです。

(同じことを繰り返すことが苦痛でないということは)私には理解できないし、受講者の多く(経営者)も、私と同じような感想のようでした。そこで、土岐内科の長谷川先生が「世の中の多くの人は、新しい刺激を求めているわけではない。それを求めている人は、自分が病気なのだと認識することが重要」だと言われ、皆さん笑っていました。

やっぱり、経営者、特に自分で起業をするようなひとは、病気とも言える特殊な感覚を持っている人が多いのだということだと思います。

だから、社員に対しては、自分と同じような考え方を強要したり期待するのは良くない場合もあるということです。

 

よくよく考えて、社員のモチベーション向上、そして、社員と会社の幸福を図ってゆきたいと思いました。