会社にとって重要なこと

会社という組織にとって最も重要なことは、存在し続けることです。

雇用の継続、顧客へのサービスを継続することが、会社が目指すべきところだと思います。

 

ろくに納税もしない(儲かっていない)会社など存在していても仕方がないのではないかと思われるかもしれませんが、それでも、存在し続ける意味はあります。

 

仮に毎年赤字であっても、最低賃金を守って、社会保険料などを支払って、何らかのサービスを提供し続けているのであれば、日本社会に貢献しています。

 

もし、本当に全く価値のないサービスしか提供できない会社であれば、顧客は離れ、存在し続けることはできません。

 

経営コンサルタントの中には、会社の規模を大きく成長し続けないと生き残れないという人もいます。確かに、同じ規模で同じようなサービスをし続ける会社は、毎年苦しくなってゆきます。

 

「存在し続けることが目標」

と言うと、やる気のない目標に聞こえるかもしれませんが、実際この目標はとても難しい目標なのです。

 

ちゃんと社会に求められるサービスを、適正な価格で提供し続ける。資金が足りないときにはちゃんと銀行から借りられる。社員が愛想を尽かして逃げ出さない。そして、いつか来るチャンスを待ち続ける。そんな意味で、うちの会社の目標は「存在し続けることです」と言っています。

うちは貧乏だけど幸せだからいいんだよね?

昨日、妻が同窓会(みたいなもの)に行っていて、娘二人と一日過ごしました。

 

普段、山の中に住んでいるこども達にとって、都会の公園(緑地)というのは、目新しくて楽しめます・・・・という私の強引な判断により、無料で遊べる公園(遊具などはなく、芝生や丘や植木がぱらぱらと植えてあるだけ)に行きました。

かくれんぼや鬼ごっこなどの原始的な遊びでも1時間以上遊び、存分に公園を満喫しました。それにしても、1時間以上遊んでいた公園に、私たち以外には、犬の散歩に来たおじさん1名、散歩の途中風の家族連れ1組が、来ただけです。もったいない。

 

その後、車に戻ってドライブ中に、Hannaが突然

「うちは貧乏やけど、幸せやでいいんやよね?」

と言いました。至極明言というか、臭いドラマのセリフみたいな発言ですが、Hannaの本心であれば、とてもすばらしい。

 

うちは貧乏で、小屋のようなところに住んでいますが、とても幸せです。私自身が、とても幸せな気持ちになった一日でした。

覚えてもらうことが重要です

私は、家で散髪をしてもらうため、髪型は丸刈りか、それに近いものが多いです。経済的事情というものもありますが、それ以外に「目立つ」という目的もあります。

 

営業マンとしてお客さんのところへ行く場合も、勉強会やその他の経営者の集まりに参加する場合でも、覚えてもらいやすくしないといけないと思っています。その点、私の風体は充分に効果があります。ちょっと名刺交換しただけでも、坊主頭の髭付き、大きなカバンを持っている眼鏡男という感じで覚えてもらえています。

 

服装も、何かにご招待いただく場合は、相手と同じか、相手よりも少しきちっとした服装にしますが、そうでない場合は、相手に不快感を与えない程度のラフな格好にします。経営者の集まりでは、大抵みなさん、ダークスーツなので、それだけでも目立ちます。

 

中小企業や零細企業の社長というのは、会社の一番の広告塔なのですから、覚えてもらう、印象を強く持ってもらうのは、とても重要です。

もちろん、その先で、実際の仕事の契約が取れるかどうかは、会社の実力や社長の人格によるので、目立って覚えてもらうだけで良いわけではなく、会社も社長も磨き続けないといけません。でも、きっかけは「覚えてもらうこと」です。

き業展6の成果

先週の金曜日と土曜日に「き業展」という展示会に出展しました。

き業展の様子については、小原さんのブログに詳しく書かれているので、そちらを参照してください。

交流会で、小原さんに指名していただいて、お話しをさせていただきましたが、いまいち会場の空気が重く、(小原さんの仮装同様)私の話でも、あまり笑ってもらえませんでした。

 

前回(第5回)は、出展しませんでしたが、1回目から出展しています。いろいろな意味で大きく変わってきました。規模はもちろん大きくなって、出展者も来場者も最初の頃に比べると多くなっています。

 

実行委員会などの方々の努力によって少しずつ改善して、き業展が進化してきているのだと思います。ますますの発展を願いつつ、今後も参加してゆけるように会社としても発展しなければと思います。

私にとって、今回のき業展がこれまでと大きく違っていたのは、知り合いの人が多かったことです。ジーアップを多治見で設立してから約10年間は、ほとんど地元の業者さんとつきあいもなく、知っている人も極々少数でした。それが2年くらい前(小原さんと再会して)から、急速に多くの方と知り合うことができて、こういうイベントでも、お話しをさせていただくことができるようになりました。

本来、こういうイベントでは初めてお会いする人と知り合いになり、交流を深めてゆくのが大きな目的ではありますが、それ以外に、知り合いの人から別の人を紹介していただいたり、少し知っている程度の人と交流を深めてゆくのも、重要だと思います。

そう言う意味では、大きな成果のあったイベントでした。

本当は、ここで契約が取れたりするとよりよいので、次回までにそれができる準備をしてゆきたいと思います。

 

【本の感想】雲の果てに 〜秘録富士通・IBM訴訟(伊集院丈)

2007年に発売された「雲を掴め」の続編です。「雲を掴め」は、1983年に和解が成立したところで終わったのですが、実際にはその後で、さらに厳しい交渉があったのでした。

 

私が所属していた部門は、この小説の舞台となっている部門で、ちょうど私が入社する直前までが、最も激しい交渉が行われていた時期でした。

 

しかし、当時の私は全くこんな交渉が行われていて、こんなに絶体絶命な状況にあったとは夢にも思っていませんでした。交渉は完全に秘密裏に行われていたし、裁判で不利になる可能性のあることは一切禁止、交渉していた部門の責任者ですら、弁護士から状況を聞いていなかったくらいなので、私が全く知らなかったのも当然です。

 

でも、私が入社した頃の上司や先輩は、小説内に登場していたり、調査に協力していたりしていたようで、時々、断片的に聞いていた話の意味がこの小説を読んで分かりました。

 

激しい対立をしながらも、個人的には一目を置き信頼している仲間と必死に交渉をし、ギリギリのところでお互いに納得し、お互いにメンツを保つ和解をしたわけですが、結局のところ、メインフレームの時代は終わり、両社とも赤字に転落し、事業は大幅に変更されました。両社の一番の稼ぎ頭で、花形だったメインフレーム事業は、今では小さな古い事業部となっています。

雲を掴もうと必死だった富士通が、その雲の果てに見たものは・・・。結局、雲というのは掴もうとしても掴めないし、雲の果てには、さらに雲があるのかなぁと思います。

 

前回も書いたのですが、1980年代にメイフレームのソフト開発に携わっていた人には、とてもオススメです。懐かしい言葉や状況がたくさん出てきます。

あと、富士通という会社に興味のある人にもオススメです。野武士と呼ばれた富士通とは、まさにこの本に出てくる技術者達だと思います。

 

そういうことに、あまり興味のない人にもオススメです。フィクションの経済小説としても十分おもしろいと思います。

 


雲の果てに―秘録 富士通・IBM訴訟
雲の果てに―秘録 富士通・IBM訴訟 伊集院 丈

日本経済新聞出版社 2008-12
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